川崎アイeyeセンター
メールマガジン『アイeye』

第236号

2025年5月25日 発行
発行責任者 内藤牧


目次

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1 ニュース&トピックス

(1) 「音声解説付きDVD映画の体験上映会」のご案内

 6月は、アメリカ映画「ローマの休日」を上映いたします。

日時
6月28日(土曜日)13時30分から(1時間58分)
定員
46名・予約制(定員を超えた場合、市外の方は抽選となります。)
締め切り
6月13日(金曜日)17時
作品情報
1954年に公開された名作「ローマの休日」。ウィリアム・ワイラー監督が手掛けたこのロマンティックコメディは、オードリー・ヘプバーンとグレゴリー・ペックの魅力的な共演で知られている。公務で訪れたローマで自由を求めて宮殿を抜け出した王女アンが、アメリカ人記者ジョーと出会い、正体を隠してローマの街を観光しながら距離を縮めていく物語である。スクーターに乗ってローマを回るワンシーンや、真実の口で腕が抜けなくなるシーンなどの名場面が印象的だ。美しいローマの風景を背景に、身分違いの恋と束の間の自由を描いた本作は、公開当時から高い評価を受けた。2024年に日本公開70周年を迎えた本作は、今なお多くの人々に愛され続ける不朽の名作である。
監督
ウィリアム・ワイラー
原案
ダルトン・トランボ
出演
グレゴリー・ペック、オードリー・ヘプバーン、エディ・アルバート、ハートリー・パワー ほか

(2) ミューザの日2025「ウェルカム・コンサート」で鑑賞サポートを実施

 ミューザ川崎シンフォニーホールでは、下記コンサートにおいて、鑑賞サポートを実施します。視覚障害者向けには、点字のパンフレット配布、「触る模型」を用いたホールや客席のご案内がございます。(鑑賞サポートは事前申込制。一部は有料です。)

日時
7月1日(火曜日)14時開演(13時15分開場)
会場
ミューザ川崎シンフォニーホール
出演
指揮:山下 一史
パイプオルガン:大木 麻理
ヴァイオリン:小林 悠
ナビゲーター:田添 菜穂子
管弦楽:東京交響楽団
演奏曲目
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」より 序曲
アンダーソン:クラリネット・キャンディ、トランペット吹きの休日
J.S.バッハ:トッカータとフーガ ニ短調 BWV565より(オルガンソロ)
ほか
チケット料金
一般:2,000円
こども(4歳から中学3年生):1,000円
シニア(65歳以上):1,800円
お問い合わせ先
ミューザ川崎シンフォニーホール
044-520-0200

※詳細はミューザ川崎シンフォニーホールのページ(外部リンク)をご覧ください。

 なお、ミューザ川崎シンフォニーホールでは、コンサートの生配信も実施しております。次回は6月14日(土曜日)14時から。詳細はミューザ川崎シンフォニーホールのページ(外部リンク)をご覧ください。

(3) 大原選手ラジオ出演のお知らせ

 川崎市出身のプロレスラー・大原はじめ選手。当センターの利用者を毎年プロレスの試合に招待してくださることでもおなじみです。その大原選手がこの4月からかわさきFMのパーソナリティに就任しました。

■「ザ・レジェンド 大原はじめの川崎ムイビエン」

日時
毎週水曜日午前9時10分から10時まで
放送局
かわさきFM 79.1MHz

※パソコンやスマートホンからも聴取できます。パソコンのマイニュースをご利用の方は、以下のようにメニューをたどってください。
目次→ラジオ→サイマルラジオ→関東甲信越→かわさきFM(川崎市)

※その他の聞き方については、かわさきFMのページ(外部リンク)をご覧ください。


2 スタッフルームから/「湯河原へのお出かけ」

 貸し出しの庄司です。一人暮らしの友人が怪我をしたというので様子を見に行きました。場所は湯河原。年末に会ってから早くも4か月がたっています。お弁当を持っていくよ、と予告したので、朝から唐揚げ・煮物・たけのこご飯という献立を大量に作りタッパーに詰めます。ポットに入れるのは熱いほうじ茶。紙コップや紙皿、割りばしなどを持って、お花見がてら外で食べても良いように準備万端整えました。

 横浜から乗った東海道線は外国の方がいっぱい。立ったままで長時間乗るのは辛いな、と思いきや、なぜか一駅目の戸塚で外国の方がすべて降りたため、その後はゆっくり座っていくことができました。車窓から見える水平線に感動しつつ着いた湯河原の駅前には「足湯」ならぬ「手湯」があり、温かい温泉水で手をじっくり温めることができました。

 久しぶりに会った友人は思ったより元気そうでした。怪我は「脱臼」。骨折なら治るまでに時間がかかりますが、脱臼は即日回復。お医者さんの気合一発、肩を掴んでなにやらグッとされたらあっという間に動くようになったそうです。大変なことにならなくて良かった。聞けば、ソファーの背もたれの上に立って棚の上のものを取ろうとして、ソファーがぐらつき、左肩を下にして落ちたというのです。若いうちなら打ち身で済んだのかもしれませんが、この歳になったら骨折していてもおかしくありません。まだ若いと思っていても、歳には勝てない。お互いに健康には気をつけようと誓いました。

 その日は風が強かったので外には行かず、友人の家でまったり過ごしました。高校時代のアルバムを見ながら(友人は高校の同級生です)ひとしきりおしゃべりに花を咲かせました。私が住んでいる横浜と違い、湯河原は海も近いし山も近い、自然豊かなところです。驚いたのはたびたび猿が出没するということ。友人は1階と2階を使ってお店を営み、3階を自宅として暮らしているのですが、先日、1階の店舗の前に、猿が立っていたというのです。誰かいる、と思ったら、まさかの猿。目があったら道路の方に走って行ったそうです。野生の生き物がバス通りでもある商店街沿いの店の前にいるとは驚きでした。温泉まんじゅうと湘南ゴールドをお土産に帰途につきました。


3 本棚を探して/「そして、バトンは渡された」

■今回ご紹介する本
『そして、バトンは渡された』 瀬尾 まいこ 著
点字6巻 デイジー10時間59分

 音訳・音声ガイド担当の橋口です。

 本作は2019年に本屋大賞を受賞し、2021年には映画化された作品です。

 主人公の優子は、3人の父親と2人の母親との間を「リレー」して、血の繋がりのない森宮さんと二人暮らしをしています。そんな過去からか達観する姿勢は見事なもの。優子という名前の強みは、「どんな苗字ともしっくりくるところ」と言い切るほどです。

 大人げない森宮さんとのやりとりも秀逸で、とくに結婚相手が現れてからの「風来坊」いじりは最高でした。読後の余韻の清々しさも魅力です。美味しそうな料理がたくさん登場するので、食いしん坊も大満足。

 さて、映画についても触れてみましょう。優子を永野芽郁さん、森宮さんを田中圭さんと、今取り上げるには少し勇気が必要ですが、映画に罪はありません。優子の性格が違う気がしましたが、ご飯が美味しそうだったのでよしとしましょう。

 ラストで優子が「親巡り」をしますが、小説と映画では順番が異なります。映画のラストを飾るのが2人目の母親、梨花。これは完全に泣かせにきたパターンです。演じたのは石原さとみさん。個人的には「包帯クラブ」のワラが印象的ですが、「どーせ、つまらない男と結婚して、ずっとハムを売っているんだろうな」とか言っていた女子高生が、いつしか自由奔放な母親を演じ、花嫁になった娘を祝福しているのですから感慨深いものがあります。

 さてその梨花ですが、作中で以下の台詞が引用されます。「母親になってから明日が二つになったって(中略)自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって」

 そういえば、石原さんはリアルでも第二子を出産されたとのこと。きっとバトンはこうやって、次の世代に渡されていくのでしょうね。


4 編集後記

 今号では、大原選手のラジオ出演について取り上げました。放送時間は業務時間と重なっているので、スタッフルームのBGM代わりに聴いてみました。ゲストとのトークがメインの番組ですが、オープニングやエンディングのフリートークでは、大原選手を身近に感じることができます。そして、パートナーのアナウンサーに「はじめちゃん」と呼ばれているところが、なんだか微笑ましかったですね。
 今年のプロレス招待については、来月の本誌でお知らせします。どうぞお楽しみに。

メールマガジン『アイeye』 編集委員 浦野盛光


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